恐らくこれは、かなりの回数言われてきたと思います。
ということは、それだけできていない人が多いということです。
実際、コンテストに出たことのある人の中で、やったことのある人は少数派だと思います。
そして、その少数派が上位を占めていたりもします。
つまり、重要だということです。
様々な意見はあると思いますが、審査員の感情的には「四の五の言わずにセリフ台本作れ」ということだと思います。
それはなぜか。
コンテストの演技中というのはかなり緊張します。
緊張すると普段できていたことがスムーズにできなかったり、余計なことをしてしまったりします。
この余計なことをするというのが曲者で、演技中に余計な一言を言ってしまいがちです。
余計な一言を言ってしまったことに動揺して、さらに意味の通らなかったり、文法の間違ったセリフを言ってしまったりします。
それを回避するには、セリフの台本を作ることです。
台本を作るときに、しっかりとしたセリフを用意しておくと、それだけで演技の安定感が上がります。
用意がしっかりしてあると、緊張感が減りますし、演技中に余計な労力を使わなくて済みます。
さらに、準備段階で、意味の通らない部分や、文法のおかしな部分を修正することができます。
観客が勘違いしそうな表現の修正や、明確に現象を伝えるための言葉選びも時間をかけて行うことができます。
日本語の演技は言葉の選び方が難しいです。
日本語という言語が難しいことも原因の一つです。
丁寧語、尊敬語、謙譲語などが難しさの典型です。
それに加えて、同一の意味を持った言葉が複数存在したりもします。
一人称だけでも「私」「僕」「俺」などなど様々です。
しかもそれを演技に合わせて使い分けなければなりません。
ちなみにコンテストにおいては、演出的状必要がないならば「私」を選んでおく方がよいです。
「僕」というのは「下僕」から来ているから、コンテストの場ではそぐわないということです。
ただし、これも演技の演出によって変わるので、表現したいことが優先されます。
シンデレラストーリーのようなものを表現しようとした場合、意図的に「僕」を使うことは必要でしょうし、「僕」「ボク」でも表現する意味合いが違ってくるでしょう。
コンテストに限らず「私」と呼ぶほうが丁寧だ、とする考え方も一般的だと思います。
自分自身を呼ぶたった一文字でさえ、考えることは多いので、セリフの台本を作り、より演技を深める方が評価も上がります。
思っているほど労力もかかりません。
今はスマホのカメラでも十分きれいな映像が撮れるようになりました。
スマホで、自分の演技を確認して、マジックのタネや現象だけでなく、セリフにも注目してみましょう。
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